大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和44(あ)806 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人諫山博、同木梨芳繁、同斎藤鳩彦、同古原進、同林健一郎、同小泉幸雄、

同城戸照美の上告趣意第一点は、憲法二一条違反を主張するが、原判決が是認した

第一審判決が認定したような公然他人を侮辱する行為は、言論の自由の乱用であつ

て、憲法の保障する言論の自由の範囲内に属すると認めることができないことは当

裁判所の判例(昭和二八年(オ)第一二四一号、同三一年七月四日大法廷判決、民

集一〇巻七号七八五頁)の趣旨に照らして明らかであるから、所論は理由がない。

同第二点のうち、憲法二八条違反を主張する点は、実質は単なる法令違反の主張

であり、判例違反を主張する点は、引用の判例は本件と事案を異にして適切でない

から所論はその前提を欠き、いずれも適法な上告理由にあたらない。

よつて、刑訴法四〇八条により裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四四年一〇月二三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 大 隅 健 一 郎

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